方言は英語でなんて言うの?海外在住者が解説します。

日本語には、標準語を始め、関西弁、東北弁、九州弁といった様々な方言があります。

場所によっては、発音やイントネーションだけでなく、言葉そのものも違ってきて、他県の方言を聞くのは、旅行などのひとつの楽しさでもあります。

そんな地方によって言葉が変わる方言ですが、英語にも、この日本語のような方言があるのでしょうか?

こちらでは、英語における方言について、いろいろ調べてまとめてみました。

世界共通語とされる英語ですが、方言があるとしたら、かなりの数がありそうですよね。

 

この記事を書いているぼくは2020年現在8年間海外に住んでいます。

また、住んでいる国がオーストラリアという事もあり方言がとても強いです。

僕の知っている情報も含めて分かりやすく紹介していきます。

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英語にも方言はある

まず結論から言えば、英語にも方言はあります。

英語は現在、世界で最も話されている言語ですが、もともとは、ご存じの通りイギリスで誕生した言葉です。

英語の歴史には、いくつかの説がありますが、5世紀に現イギリスの位置するブリテン島に移住したアングロサクソン族の言葉が始まりとされています。

それからラテン語ギリシャ語、フランス語など、様々な言語の影響を受け、言葉が変化をしていき、16世紀の印刷技術の発達によって、現在にいたる英語(文法)の統一が行われます。

つまり、もともとは方言であった言語が、スペリングの統一で固定されたのが現在の英語ということです。実際のところ、英語発祥のイギリスには40近くの方言があるとされ、世界では150を超える英語の方言があるとのことです。

 そもそも方言とは?英語で何て言う?

 

方言とは、一定の地域だけで使われる共通語、標準語とは異なる言葉をいいます。

英語で方言は、dialectといって、ケンブリッジ英語辞書によると、ある国の特定の場所で話されている言語とされています。

例えば、パン(bread)をイギリスでは一般にbunやrollといったりしますが、ミッドランズという地域では、cobという言葉を使うそうです。

日本語でも、同じ食べ物に対して別の呼び方をすることもありますよね。

このように、特定の場所で、本来とは違う名前や呼び方、話し方をすること、もしくはその言語を方言といいます。

 → アクセントとは違う

 

方言(dialect)と同じような使い方をされる言葉に、アクセント(accent)というものがありますが、意味は全く異なります。

アクセントは、日本語でいう訛り(なまり)を指す、同じ言語に対する発音の違いを指す言葉です。日本語にも地域によって発音やイントネーションが異なるように、英語圏にも場所によって発音の違いがあり、様々なアクセントがあります。

また、アクセントの他にもスラング(slang)という言葉がありますが、これはある単語に対して別の呼び方する、いわゆる俗語です。方言が地域によって異なる言語に対し、スラングは地域に関わらず、一般とは異なる使い方をする言語となります。

 → 英語に標準語はあるの?

 

英語には、正しい文法や単語のつづりなどはありますが、世界中で話されている言語であり、アクセントや話し方という意味での標準語はありません。

だたし、英語を公用語とする国において、標準的な発音とされるものがあります。

例えば、イギリスには、主にイギリス南部で使われる容認発音(Received Pronunciation)という標準的な発音があります。

王族の話し方でもあることからQueen’s Englishとも呼ばれたりします。

またアメリカにも、一般米語(General American English)という標準的される発音があります。

ただこちらの場合は、容認発音とは異なり、標準というよりは訛りがない発音という感覚に近いです。

ちなみに、人口の多いカリフォルニアとニューヨークはどちらも訛りのある英語とされています。

 

英語圏の方言と特徴

 

これまで英語の方言についていろいろご紹介してきましたが、ここからは英語圏における国の方言とその特徴についてご紹介したいと思います。

英語は世界中で話されている言語ですが、大きく分けてアメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語の3つに分けることができます。

 → アメリカ英語の方言と特徴

 

アメリカは国土が広いため、各地に様々な方言があるかと思われるかもしれませんが、日本語に見られるような、県ごとで大きく異なるような方言はそれほどありません。

事実、テレビといったメディアの発達によって、一般米語(General American English)が広まってから、現在は全人口の3分の2以上がこの標準語に当たる英語を話しているとのことです。

その代わり、事物の呼び方やその発音には、大きく分けて、東海岸、西海岸、南部の地域で違いが見られます。

例えば、よく挙げられる例として、2人以上の人たちに声を掛ける際、西海岸の方はyou guys、南部の方はy’all(you all)、東海岸では、youze guysと言う都市があるなど、地域によって違いが見られます。

他にも、高速道路をfreeway呼ぶ地域もあれば、highwayと呼ぶ地域もありますし、炭酸飲料にはsoda、pop、tonic、cokeといった州によって別々の名称があるなど、呼び方、発音において様々な違いが見られます。

またアメリカは、人種のるつぼ(melting pod)といわれる他民族国家のため、地域に限らず、社会の階層やエスニシティによって話し方が変わるというのも特徴の一つです。

 → イギリス英語の方言と特徴

イギリスには多くの方言があり、単語の綴りから発音まで国ごとによって違います。それぞれの地域に、1つは方言があるとされているほどです。

その数は40近くあるとも言われていますが、中でも、代表的なイギリス方言というものがいくつかあります。

例えば、Cockney(コックニー)と呼ばれる方言は、東ロンドンの労働階級の人達が使っていた方言で、myという発音がmeとなり、my father という場合、me fatherと発音したりします。

Yorkshire(ヨークシャー)という地方で話される方言には、発音に大きな特徴が見られ、uをoohと発音したりします。

スコットランドで話されるScottishは町によって様々な方言があり、同じ国内でも距離が離れているとお互いの言葉を理解できないほど差が出てくるそうです。

Geordie(ジョーディ)とは、ニューキャッスル地方で話される方言で、かなり強めのアクセントを持つとされており、リバプール出身の人が話すScouse(スカウス)は、すこし鼻にかかった発音をすると言われ、ビートルズが使っていたことでも有名な方言です。

この他にも、イギリスには様々な方言があり、この方言を話したい人はここに留学すべきだ、といった案内もあるぐらいです。

 → オーストラリア英語の方言と特徴

オーストラリアは、18世紀にイギリス人が訪れ、英政府の承認の下、1901年に建国された国です。

そのため、オーストラリアの英語はイギリス英語をルーツとすると言われています。

中でも、Cockney(コックニー)と呼ばれる方言の影響が大きいとされていますが、その他の方言の影響もあり、現在では独自のオーストラリア英語(日本語はオージーイングリッシュ)とよばれる言葉が確立されています。

オーストラリア英語の特徴は、その広大な国土にもかかわらず、方言とされる言葉がほとんどないということです。

全土でわりと統一された英語を話すというのは、方言がたくさんある日本語にとっては少しイメージがわきにくかったりしますよね。

オーストラリア英語には、いくつか特徴的な点がありますが、大きく分けてその発音と英単語にあります。

まず発音に関しては、todayのa(エイ)がaye(アイ)となって、トゥダイと発音されたり、i(アイ)がoi(オイ)となって、nightがノイトになったりするなど、独特な発音がに特徴があります。

他にもrを強く発音しない、語尾のgやtを発音しないなど、イギリス英語、アメリカ英語とは、異なる点がいくつも見られます。

また、独自の英単語があるのも特徴的で、outbackという単語が最も有名なオーストラリア英語のひとつです。

まとめ

 

英語には日本語と同じく、地域によって話される方言があります。

今回それらの方言をまとめていると、新しいことをいろいろ知ることができて、とても楽しかったです。

また、日本語でも他の県の方言を聞くとその人に興味がわいたり、新鮮な感じがして楽しかったりしますよね。

同じように、英語の方言やアクセント、単語の違いを知るのも、英語を学習する上での大きな楽しみとなります。

もしどこかで英語を話す機会があれば、この方言を話題にするのもきっと楽しいと思いますよ!

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